外貨両替 fx 初心者 最後の無頼派 伊集院静を見つめる 忍者ブログ
引き返せないことを知るのが大人だろうか。 人生にこまやかな慈愛の眼を注ぎながら心に染み入る筆で描く『哀切の人』。 直木賞作家・伊集院静のファンのために小説・エッセイなど著書を紹介しています。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

少年譜少年譜
伊集院 静
文藝春秋 刊
発売日 2009-02
オススメ度:★★★★




懸命に生きようとする人へのエール 2009-09-27
秘すれば花を感じさせる短いが深いストーリーです。
個人的には、表題作はじめ、幾人かの登場人物に共通する「思いを託された人」の哀しみに心打たれました。
人生においては、親をはじめ多くの人から思いを託されるのが、当たり前ですが、故郷を離れてその思いに応えていく人生を選んだ人が持つ、恩を直接返せないもどかしさが、素晴らしい生き様とともに描かれています。
そして、作中に出てくる恩師の言葉「励め」に勇気づけられました。

多くの方にお勧めしたいと思います。

作品により出来 不出来がある。 2009-05-09

短編集なので作品により出来不出来があるが、個人的には 最初の2編 「少年譜 笛の音」「古備焼」が好き。 得にこの表題にもなっている「少年譜 笛の音」が良くこの作品は 長編小説として読みたい内容であった。
全体的に場面 ホタルや山林などの自然描写が、目の前に浮かんでくる様な文章 
作品によって異なるが感動のツボは捕えてるというか、内容のある作品が書ける作家さんだと思う。


何と手練れな 2009-05-05
今まであまり触手が伸びなかった作家であったが、読んでみてその上手さにびっくり、ただし全編ではない、が、泣かせどころに、まんまとはめられる。ちょっと他のものも読んでみようか、という気にさせられる。これはもてるわけである。


さらに詳しい情報はコチラ≫
PR
羊の目羊の目
伊集院 静
文藝春秋 刊
発売日 2008-02
オススメ度:★★★★




運命に従順な目 2009-06-29
キリスト教の中では、「羊は義しき(ただしき)もの」などというらしい。
この世で行った行為を善悪として考えず、人の中にあるもの、その人の中で起こっていることにだけついて考えれば著書の中の羊の目をした男は”義しきもの”そしてその目は”運命に従順な目”そんなふうに感じました。

私が生きている世界は何処へ行ってもグレーゾーン。
白か黒かを口にすれば、白か黒かを追求すればたちどころに非難されてしまう…
正義感だけでは生きていけない…
白黒ハッキリさせる世界が羨ましいところも正直ある。
しかしながらそこには自ずと肝の据わった覚悟が必要となる。
己の肝について改めて考えさせられるような著書でした。


人は皆迷える子羊… 2009-02-21
時代を超えて国を超えて闘争に明け暮れる神崎武美がやがて自問する神の存在。それでも運命は神崎に終の住処を与えない。自分を育ててくれた博徒を実の親以上に慕い、稀代の侠客となった神崎武美の波瀾万丈の人生を描く。

骨太の物語で中盤まで快調に読ませるが、やや話を膨らませ過ぎた感があり、後半薄味になってしまったのが悔やまれる。

誰もが羊を見る目になる 2009-02-13
震えた…
魅力的な登場人物、煩くない情景・心理描写、予想のつかない展開。
すべてにやられた。
ヘタなハードボイルド、ヤクザ映画、Vシネなんかは吹っ飛んでしまうほどのインパクト。
俗っぽくなくディープさにはやや欠けるが、カリスマ性を感じるのは通俗さを廃した効果か。
ツキや運に頼ることなく、期待も見返りも求めず健気で狂信的に突っ走る主人公に自分を重ねることはできないが、同情せざるをえない。
アメリカでの救済や最後の孤島での因縁は、強引なストーリー上の辻褄合わせとは読めず、むしろ、「武美にもっと愛を…」と懇願する気持ち。
羊を見る目と言えば「神」になってしまうので、その仲介者としての立場で。
誤解を恐れずに言えば、日本男児必読の書である、と。

武士道であるとか職人気質のような魂、アイデンティティがあるのであれば、こういうのもあっていいんじゃないか。ある種、もっと根源的なものかもしれない。

「〜の品格」なんかを読む前に。


さらに詳しい情報はコチラ≫
半人前が残されて (文春文庫)半人前が残されて (文春文庫)
伊集院 静
文藝春秋 刊
発売日 1998-06
オススメ度:★★★★★




氏の人柄がうかがえます 2009-02-04
私は、酒飲みとギャンブラーが、生理的に苦手です。それで、その手の人はなるべく避けて生きていますし、よって周囲にはこのタイプの知り合いは余りいません。これまで酒とギャンブルを扱ったエッセイ・小説を書く作家の本も読んだことがありませんでしたが、この本は友人に薦められて手に取りました。
これが、おもしろい。そうか、二日酔いになるとはこういうことなのか。競馬や競輪やマージャンは、こういう風にやみつきになるのか。遊び歩く人の生態とはこういうものか、なかなか唸らされる…『涙を拭いて』などは、少し下品ですが、大爆笑モノです。

ただ、この本はそれだけではありません。氏の人生観、そして真っ直ぐでひたむきな人柄が、ひしひしと伝わってきます。つらい経験を沢山された方なのでしょう。言葉にずっしりと重みがあります。そして、たびたび登場する、美しい花と自然の描写。二日酔いとギャンブルと風流。とても粋です。相変わらず、酒飲みとギャンブラーは苦手ですが、そういう風に一括して遠ざけていると、人生かなり損をしているのかな、と思わされます。お体をお大事に。

半人前の私だけが残ってしまった 2002-01-14
伊集院静氏が週刊文春に連載していたエッセイ「二日酔い主義」は、大胆に言いきってしまえば「競輪・酒・麻雀が大好きなろくでなし男のエッセイ」という所なのかもしれない。
しかし氏の美しい文章は心を軽やかにし、
時に触れる生きる事への切なさを綴った文面は人の心を捉えて離さないものがある。
この本はそのエッセイシリーズの確か第5弾だったと思うが、特に秀逸の1品。
特にタイトル作品の「半人前が残されて」は、氏の友人をなくした悲しさが痛切にこちらの胸にまで響いてくる。
是非手にとってこの人の生きざまに触れていただきたいものです。


さらに詳しい情報はコチラ≫
美の旅人 スペイン編  1 (小学館文庫)美の旅人 スペイン編 1 (小学館文庫)
伊集院 静
小学館 刊
発売日 2009-11-06
オススメ度:★★★★★




読み応えある一冊 2009-12-23
美術書のなかでもこれだけたくさんの図版と写真が入って、しかもこの価格というのは見たことがない。内容も美術専門家の視点ではなく、フラットな目線で書かれているが、深い洞察力で貫かれている。人と芸術と社会の関係を考えるきっかけをつくってくれた。そしてスペインに行って直接絵を見てみたくなった。


さらに詳しい情報はコチラ≫


ブログ内検索
最新コメント
カウンター
プロフィール
HN:
ドヤ顔の人
性別:
非公開
バーコード
Copyright © 最後の無頼派 伊集院静を見つめる All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]